
スペイン語を学ぶ上で重要な要素の一つが「疑問詞」です。
疑問詞は、スペイン語ネイティブとのコミュニ―ションに欠かせませんが、似たような意味合いだったり使い方で迷うことがあるでしょう。
この記事では、会話で頻出する疑問詞の意味と使い方に加え、疑問詞の効果的な身につけ方を解説します。
疑問詞の使い方や活用方法を理解して、スペイン語の会話をよりスムーズにしていきましょう!
スペイン語の疑問詞とは?
スペイン語における「疑問詞」(palabras interrogativas)は、質問を作るために使われる単語です。
これらの単語は、情報を尋ねるときに用いられ、文を疑問文に変えるために使用されます。
日本語だと「何」「どこ」「いつ」などですね
疑問詞の位置
スペイン語の疑問詞は、文の先頭に置かれるのが基本です。
・¿Qué quieres?(何が欲しいですか?)→ 直接的な質問
しかし、疑問文が間接的な場合(例えば、誰かに尋ねる文)では、疑問詞が文の中間に入ることもあります。
・No sé qué hacer.(何をすればいいかわからない。)→ 間接的な質問
また、スペイン語における疑問文は、文の最初と最後に「¿」と「?」をつけることを忘れないようにしましょう。
疑問詞を使った表現の構造
疑問詞を使った一般的な表現は、おもに2つです。
・¿Qué te gusta?-きみは何が好き?
疑問詞 + 動詞
疑問詞のあとに動詞を入れるシンプルな表現です
・¿Qué libro te gusuta?-きみは何の本が好き?
疑問詞 + 名詞 + 動詞
疑問詞のあとに名詞を入れることで、より具体的な表現が可能になります
上記の表現以外にも、疑問詞の前に前置詞を入れるパターンもあります。
主要なスペイン語の疑問詞とその使い方
ここから、スペイン語で最もよく使われる疑問詞とその意味を解説します。
スペイン語ネイティブとの会話で頻繁にでてくるため、おぼえておくとコミュニ―ションに困りません。
¿Qué?(ケ?) - 何?
「¿Qué?」は、物や事柄に対して「何?」と尋ねるときに使います。
Qué と名詞を組み合わせることで、表現の幅が広がります。
- ¿Qué hora es?-今、何時ですか?
- ¿Qué haces?-何をしてるの?
最も基本的な疑問詞の一つです
¿Quién?(キエン?) - 誰?
「¿Quién?」は人について質問するときに使います。
- ¿Quién es él?-彼は誰ですか?
- ¿Quiénes vienen a la fiesta?-誰がパーティーに来ますか?
なお、対象が複数の場合は「Quiénes」と複数形になります
alguienとの違い
「誰が」という特定の人物を表す「Quién」に対して、「誰かいる?」という不特定なニュアンスを表す場合は「alguien」を使います。
・¿Hay alguien?-誰かいる?
・Alguien llama a la entrada.-入り口で誰かが呼んでいる。
¿Dónde?(ドンデ?) - どこ?
「¿Dónde?」は、場所を尋ねる際に使う疑問詞です。
「どこ?」という意味になります。
- ¿Dónde está el baño?-トイレはどこですか?
- ¿Dónde vives?-どこに住んでるの?
De dónde(どこから)や A dónde(どこまで)はよく使います
¿Cuándo?(クアンド?) - いつ?
「¿Cuándo?」は時間に関する質問をするときに使います。
- ¿Cuándo es tu cumpleaños?-きみの誕生日はいつだい)
- ¿Cuándo vamos a la playa?-いつビーチに行こうか?
¿Por qué?(ポルケ?) - なぜ?
「¿Por qué?」は、何らかの理由を尋ねるときに使います。
「なぜ?」や「どうして?」という意味です。
- ¿Por qué estudias español?-なんでスペイン語を勉強してるの?
- ¿Por qué llegasteis tarde?-なぜきみたちは遅れたのですか?
¿Cómo?(コモ?) - どう?
「¿Cómo?」は方法や状態を尋ねる疑問詞です。
「どうやって?」や「どのように?」という意味になります。
- ¿Cómo estás?-元気?
- ¿Cómo llego a la estación?-どうやって駅まで行きますか?
¿Cuánto?(クアント?) - いくら、どれくらい?
「¿Cuánto?」は数量や価格を尋ねる際に使います。
組み合わせる名詞によって、性数変化します。
- ¿Cuánto cuesta esto?-これはいくらですか?
- ¿Cuántos años tiene?-彼は何歳ですか?
¿Cuál?(クアル?)- どれ?
「¿Cuál?」は、対象が単数形なら「どれか1つ」、複数形なら「どれか複数」を質問する場合に使われます。
こちらも、名詞によって性数変化します。
- ¿Cuál es tu color favorito?-あなたの好きな色は何ですか?
- ¿Cuáles son tus libros favoritos?-あなたの好きな本は何ですか?
疑問詞でよくある気になること
性数変化する疑問詞
スペイン語の疑問詞は、組み合わせる名詞の性や数によって語尾が変わるものがあります。
疑問詞 | 性によって変化 | 数によって変化 |
---|---|---|
Quién(誰) | - | Quiénes |
Cuánto(いくら、どれくらい) | Cuánto / Cuánta | Cuántos / Cuántas |
Cuál(どれ) | - | Cuáles |
「qué」と「cuál」の違い
スペイン語では、「qué」と「cuál」が似たような意味を持つことがありますが、使い方には違いがあります。
- Qué:物事の性質や種類を尋ねるときに使う
ー¿Qué es eso?-それは何ですか? - Cuál:選択肢の中から何かを選ぶときに使う
ー¿Cuál prefieres?-(これらのうち)どれが好きですか?
「cómo」の応用
「cómo」には、動作の方法や状態の説明を求める意味以外にも、感情や反応を尋ねる場合があります。
- ¿Cómo sabes eso?-それをどうして知っているのですか?
- ¿Cómo te sientes?-気分はどうですか?
¿Qué hora es? と ¿Cuántas horas es?
どちらも時間に関する表現ですが、意味や使い方が異なります。
- ¿Qué hora es?:現在の時間を聞くときに使う
・¿Qué hora es?:今何時ですか?
-Es las tres y media.:3時半です。 - ¿Cuántas horas es?:具体的な時間の長さを聞くとき
・¿Cuántas horas es el vuelo de Madrid a Barcelona?:マドリッドからバルセロナまでのフライトは何時間ですか?
-El vuelo es de una hora y media.:フライトは1時間半です。
実践して効果があったスペイン語の疑問詞を身につける学習法
ここでは、僕が実践して身についた方法を紹介します。
これらの方法は疑問詞に限らず、あらゆることを身につけるために役立ちました。
もちろん、個人差がある点はご理解ください。
音読する
人間の脳は発声することで言語を理解しやすくなる、というデータがいくつも得られています。
つまり、音読は言語習得に欠かせない重要な勉強法です。
僕は、疑問詞があるSNSの短い文言やテキストの問題文を音読するようになってから、スペイン語の映画や歌詞が聞き取りやすくなりました。
さまざまな教育機関が音読を推奨しているのも、外国語の獲得に効果的であるためなんですね。
リスニング力の向上も期待できる!
スペイン語の動画やポッドキャストを活用する
YoutubeやSpotyfyなどのプラットフォームには、スペイン語ネイティブスピーカーのチャンネルが多くあります。
その中で疑問詞にフォーカスしたものを見たり聞いたりすることで、正しい発音や使い方を学ぶことができます。
他のことをしながらでも効果がある
ひたすら問題を解く
やはり、言語の習得は「書いておぼえる」が基本です。
スペイン語のテキストやドリルを繰り返し解いていくことで、本質の理解が深まります。
テキストによっては実生活の中での使い方を問題にしているのもあり、おぼえてすぐに使えるメリットもあります。
視覚からの情報は強い!
スペイン語の疑問詞は初心者の味方
スペイン語の疑問詞は、会話をする上で非常に重要な役割を果たします。
とくに、お互いまだ知らない状態での会話では「どこに住んでるの?」「なぜ日本語を勉強してるの?」といった、会話の取っ掛かりが必要です。
そんなときに活躍するのが疑問詞です。
早めに疑問詞をマスターして、スペイン語での会話を楽しみましょう。
以上です。