スペイン語の時刻と時間の表現!書き方や時刻別の言い方も併せて解説

スペイン語の時間

どうやってスペイン語の時刻や時間を尋ねるのか、わからない方も多くいるでしょう。

この記事では、スペイン語の時刻や時間の尋ね方と答え方、曖昧な時間の表現に加えて時間の書き方なども紹介しています。

最後まで読むことで、スペイン語の時間に関する疑問が解決でき、実践でも使えるようになるでしょう。

スペイン語の時刻や時間の表現を知りたい方は、最後までチェックしてみて下さいね。

数字を知りたい方はこちらもどうぞ。

この記事でわかること
  • スペイン語の時刻と時間の表現
  • 「~時くらい」といった曖昧な表現
  • 時間帯の表現など

時刻と時間の違い

まずは、混同しやすい時刻と時間について把握しておきましょう。

時刻は,時の流れの中の各瞬間,つまり,1点を示し,時間は,時刻のある点からある点までのへだたり,つまり,時の経過の長さを示すものです。

新興出版社啓林館より

わかりやすく例えてみます。

  • 時刻
    ―イベント開催時刻は15時40分です。
  • 時間
    ―イベント開催時間は20分の予定です。

時刻は「時の中のある1点」を指すのに対し、時間は「時の中のある1点からある1点までの間」を指します。

「点」と「間」の違いなんですね。

しかし、慣用的な使い方では、時刻ではなく時間を使うことが多々あります。

・イベント開催時間は15時40分です。

これでも問題なく使えます。

スペイン語では「hora=時刻」で「tiempo=時間」です。

スペイン語の時刻の表現

それでは、スペイン語で時刻を表現しましょう。

時刻によって表現が変わるため、それぞれ紹介していきます。

時刻の表現は「ser」動詞を使う

時刻の表現の動詞は「ser」で、3人称に変化させて使います。

「ser」は「~です」にあたる動詞であり、性格や出身、職業といった不変的な表現で使われます。

・1時 → Es la una
・2時 → Son las dos
・3時 → Son las tres…

1時は単数扱いとなるため「Es」となり、2時以降は複数扱いの「Son」を使います。

ちなみに、「ser」動詞がないと、ぶっきらぼうな印象を与えるため注意しましょう。

親しい間柄では「ser」動詞をつけないことが多いです

~時

つぎは、短針の「~時」です。

  • 1時 Es la una ・・・・単数扱いなので「la
  • 2時 Son las dos ・・・複数扱いなので「las

「1」は、時刻(la hora)が女性名詞であることから「uno」ではなく「una」を使います。

ダニエラさん
ダニエラさん

「0時」は「las cero」です

1~29分

1~29分は「y」を使って表します。

例えば、2時18分であれば「las dos y dieciocho」となります。

  • 18時20分 Son las seis y veinte de la tarde.
  • 9時9分  Son las nueve y nueve de la mañana.
  • 23時17分 Son las once y diecisiete de la noche.

15分と45分

15分と45分を表現するときは「cuarto」を用います。

  • 8時15分 Son las ocho y cuarto.
  • 10時45分 Son las once menos cuarto.(11時15分前)

「cuarto」は「 1/4」 という意味です。

「menos cuarto」は「15分前」となり「45分」を指す表現になります。

30分

30分は「media」を使います。

  • 7時半 Son las siete y media.

mediaは「半分」という意味を持つ形容詞です。

40分・50分などの切りがいい時間

40分・50分などは、スペインやアルゼンチンでは「menos」中南米では「para」を用います。

「~分前」という言い回しが一般的です。

  • スペイン・アルゼンチン
    19時40分 Son las ocho menos veinte de la noche.
               (20時20分前)
  • 中南米
    19時40分 Son veinte para las ocho.
           (20時まで20分ある)

これらの国では、語順も変わります。

例)9時40分
スペインとアルゼンチン
―Son las diez menos veinte.
  ( + menos +

中南米
―Son veinte para las diez.
  ( + para +

ダニエラさん
ダニエラさん

ベネズエラでは「Son」の代わりに「Fatan」を使います

なお「8時33分」のような時刻の場合は「y」を使います。

~時ちょうど

「~ちょうど」と言うときは「en punto」を使います。

  • 13時ちょうど Es la una en punto de la tarde.
  • 7時ちょうど Son las siete en punto.

わたしは強く言いたいときにしか使わないですね

スペイン語の時間帯の表現

続いて、時間帯の表現を紹介します。

午前・午後・夜間

スペイン語の「午前」「午後」「夜間」の表現です。

午前la mañana
午後la tarde
夜間la noche

数字のあとに「de」をつけることで、午前と午後を表現できます。

  • 午前7時 Son las siete de la mañana.
  • 午後7時 Son las siete de la tarde(noche).

また、前置詞の「por」をつけることで「午前中」「午後の間」といったニュアンスになります。

  • Estoy ocupado por la mañana.
    ―わたしは午前中は忙しいんだ。
  • Tengo libre por la tarde.
    ―午後は時間が空いてるよ。

状況によって「de」「por」を使いこなしましょう

朝・昼・正午・夕方・夜・深夜

より具体的な時間帯の表現です。

la mañana
el día
正午el mediodía
夕方la tarde
la noche
深夜la madrugada

前置詞の「de」を付けることで具体的な時間表現が可能です。

  • Son las cinco de la tarde.
    夕方の5時です。
  • Ya es la una de la madrugada.
    ―もう深夜1時だ。

国や地域によって時間帯の感覚は異なります

スペイン語の時刻や時間の尋ね方と答え方

実践で使える時刻や時間の尋ね方と答え方を紹介します。

  • ¿Qué hora es?
    ―いま何時ですか?
  • Son las seis y veintidos.
    ―18時22分です。

尋ねる相手が、スマホや時計などの時刻を知る術を持っているときは以下のように表現できます。

  • ¿Qué hora tienes?
    ―何時かわかる?
  • ¿Qué hora tiene?
    ―何時かわかりますか?

頭に「Perdón(すみません)」をつけると自然な表現になります

スペイン語の時刻・時間の書き方

スペイン語の時刻・時間の書き方を紹介します。

12時間式と24時間式で異なる

12時間式と24時間式の特徴を紹介します。

12時間式と24時間式の違い
  • 12時間式(1~12)の特徴
    ・メディア記事などで多く使われる
    ・数字の場合は「5a.m.(午前5時)」「5p.m.(午後5時)」
  • 24時間式(0~23)の特徴
    ・時刻は24時間式の方が好まれる
    ・El tren llegará a las 17.00 h.
    ―電車は午後5時に到着するだろう。

媒体や使い方によって書き方が異なるんですね

文字と数字の使いどころ

時刻や時間を表す際は、文字と数字の両方を使うことができます。

しかし、ある条件下では好ましくない場合もあるため、注意が必要です。

文字と数字の使いどころ
  • 文字の使いどころ
    曖昧な時間(~時過ぎ)や(~時頃)など
  • 数字の使いどころ
    時刻表や会議、理数系の論文など
  • 原則的なルールはないため、誤って使っても問題はない

これは使っていって慣れるしかありません

時刻・時間を書く際の注意点

文字と数字を混ぜるのは、基本的にNGとなっています。

文字と数字は混ぜない!

例)朝8時
〇 las ocho de la mañana
× las 8 de la mañana

また、数字で書く際はいくつかのポイントがあります。

数字で書く際のポイント
  • 時分の間は「プント(.)」か「ドスプントス(:)」を使う
    ・午後6時20分 → a las 18.20 o a las 18:20
  • 時刻の後ろに「h(horaの略語)」をつけてもよい
    ・午後6時20分 → a las 18.20 h o a las 18:20 h
    ・「a.m.」「p.m.」と表す場合には「h」は不要
  • 「~時ちょうど」は「h」をつけて省略できる
    ・Voy a salir a las 16h.(16.00 o 16:00 でも可)
    ―わたしは午後4時に出かけるつもりだ。

さまざまなスペイン語の時刻・時間の表現

ここからは、時刻や時間と一緒に使われる表現を紹介します。

~時に

「~時に~をする」と言いたい場合は、前置詞の「a」を使います。

  • Siempre me levanto a las ocho de la mañana.
    ―わたしはいつも朝8時起きる。
  • Ayer me fui a la cama a las once de la noche.
    ―昨日は夜の11時ベッドに入った(寝た)。

「a + 時間」は、スペイン語圏でよく使われる表現であるため、早めにおぼえてくといいですね。

~時から~時まで

「~時から~時まで」は「desde(de)」と「hasta(a)」を使って表現します。

  • La clase es desde las nueve de la mañana hasta las cinco de la tarde.
    ―授業は午前9時から午後5時までです。

「de」と「a」という省略した形で使う場合は、以下のように変化します。

  • La clase es de 9 a 17.
    ※省略して書く際は、定冠詞の「la(las)」は不要です。

スペインでは、de ~ a ~ が多く使われているようです

どのくらい時間がかかる?

目的地までの時間を尋ねるときは「¿Cuánto tiempo se tarda~?」を使います。

  • ¿Cuánto tiempo se tarda en llegar a la estación?
    ―駅まで到着するのにどのくらい時間がかかりますか

「Cuánto tiempo」を変えて、さまざまな時間の表現ができます。

  • ¿Cuántos segundas ~? 何秒かかる?
  • ¿Cuántos minutos ~? 何分?
  • ¿Cuántas horas ~? 何時間?
  • ¿Cuántos día ~? 何日?

また、移動手段を変えて尋ねることも可能です。

¿Cuánto se tarda a pie?
―歩いてどのくらいかかりますか?

さまざまな移動手段
  • a pie 徒歩で
  • en bicicleta  自転車で
  • en coche(auto) 車で
  • en tren 電車で
  • en metro 地下鉄で
  • en autobús バスで
  • en avión 飛行機で

移動手段のときは定冠詞は不要で、前置詞は徒歩のみ「a」となります

~時と~時の間に

特定の時間内で何かをするときは「entre ~ y ~」を用います。

  • Siempre empiezo a trabajar entre las ocho y las nueve de la mañana.
    ―わたしはいつも朝の8時から9時の間に仕事を始める。

「empezar a +不定詞」で「~し始める」という意味になります

~時くらい、~時ごろ

曖昧な時間を表現するスペイン語は、いくつかあります。

曖昧な時間表現
  • Entreno más o menos tres horas al día.
    ―わたしは毎日3時間くらいトレーニングする。
  • El juicio duró casi seis horas.
    ―裁判は6時間に及んだ。
  • Comí la cena sobre las nueve ayer.
    ―昨日は9時ごろに夕食を食べた。
  • Debería llevar unas cinco horas.
    ―それには5時間ほどかかる。
  • Llegó alrededor de las doce.
    ―彼女は12時ごろ着いた。
  • Me levanté hacia a las siete ayer.
    ―わたしは昨日、7時前後(ごろ)に起きた。

「sobre」と「hacia」は、同じようなニュアンスで使えます。

~時過ぎ

「2時過ぎ」「3時ちょっと過ぎ」と言いたい場合は「pasada + 時間」を使います。

  • Es pasada la una.
    ―1時過ぎです。
  • Son pasadas las dos.
    ―2時過ぎだよ。
  • Son las tres y pico.
    ―3時ちょっと過ぎ

「pasada」は「過ぎ去った」という意味の形容詞です。

  • 形容詞は名詞に合わせて性数変化する
    ・時間表現を省かずに言うと「la una hora」「las dos horas」となる
    ・「la hora」は女性名詞であるため、名詞の前にかかる形容詞の語尾も「-a」となる
    ・形容詞は、名詞の性だけでなく数によっても変わるため「pasadas」となる

ちなみに 「pico」は「くちばし」という意味ですが「y pico」だと「~と少し」という熟語になります。

スペイン語の時刻・時間に関する語彙

いつもsiempleSiemple me levanto a las siete de la mañana.
わたしはいつも朝の8時に起きる。
大抵normalmenteNormalmente me acuesto a las 11p.m.
わたしは大抵、夜の11時に寝ます。
~1時間前una hora antesLlegué a la casa una hora antes.
1時間前に家に着いた。
~1時間後una hora despuésVendrá aquí una hora después.
彼は1時間後にここに来るだろう。
~1時間以内にen una horaTerminé el trabajo en una hora.
わたしはその仕事を1時間以内で終えたlle
(時間が)間に合うllegar a tiempoNo sabía si llegaría a tiempo.
時間に間に合うかわからなかった。
遅刻するllagar tardeNo llegue tarde.
遅れないでね。
乗り遅れるperdirHe perdido el tren.
電車に乗り遅れた。

「1時間前」「1時間後」「1時間位以内」などで「2」以降の数字を使うときは、複数形の「horas」を使います。

スペイン語の時刻・時間の表現を効率的におぼえる方法

最後に、ぼくが実践している時刻と時間をおぼえる方法を2つ紹介します。

いずれも「反復して言うこと」を前提としています。

1日の予定をスペイン語で言う

1つ目は朝起きて、その日の予定を口に出すことです。

・7:00に起きる 
Me levanto a las siete de la mañana.
・7:30に朝食を摂る
Desayuno a las siete y media.
・8:00に家を出る
Salgo de casa a las ocho.
・9:30から仕事を始める
Empiezo a trabajar de las nueve y media.・・・・・

予定は、昨日でも翌日でも構いません

さすがに全部の予定を言うことは大変なので、大まかな予定をスペイン語で言います。

会話重視の教育機関では、語学学習に効果的な「発声」を重視しています。

この方法を真似るだけで、忘れにくさに差が出てくるんですね。

過去や未来の予定を言うときは、動詞の時制の変化に気をつけましょう

ふとした瞬間に言う

2つ目は、気づいたときに言うことです。

予定を言うときはあらかじめ決まっている時刻や時間を言いますが、こちらは即興の要素が強いです。

友だちと話しているときの時刻や時間
電車や車で移動しているときの時間
何気ないときにスマホを見た時刻・・・、etc.

時間や時刻を突発的に言うことで、会話力のアップに繋がります。

会話は、即興性が強い伝達手段であることから、すぐに理解できたり発声できることは強い武器になります。

スペイン語で時刻や時間を表現しよう!

この記事ではスペイン語の時刻や時間の表現について紹介しました。

スペイン語の時刻と時間の表現まとめ
  • 「1」と「2以降」で ser動詞と定冠詞を変える
    ・Es la una
    ・Son las dos
  • 時刻ごとの表現
    ・0分 「en punto」
    ・1~29分 「y」
    ・30分 「media」
    ・15分と45分 「cuarto」
    ・31~59分 「menos」o「para」o「faltan」
  • 書くときは数字と文字を混ぜない
    × las 7 de la noche
    〇 las siete de la noche
    〇 las 19:00

はじめは間違えてもいいので、時間の尋ね方と答え方だけおぼえちゃいましょう。

慣れてきたら細かい部分を押さえていく感じがベターです。

発声することが1番大事です

以上です。