スペイン語能力を示す資格の1つに、スペイン語技能検定(西検)4級があります。
DELEなどの比べると国際的な効力は低いとされていますが、日本国内であれば十分に効果があります。
この記事では、スペイン語技能検定4級の概要や合格するための学習法などを紹介しています。
これから、スペイン語技能検定4級に挑戦する方は、是非、最後まで読んでみて下さい。
スペイン語技能検定検定とは?
スペイン語技能検定は、1973年から始まったスペイン語能力を証明する試験です。
文部科学省が後援となっており、おもに国内のさまざまな場面で効力を発揮します。
現在、言語学習状況の確認にとどまらず、留学時の公的証明、大学等の単位互換認定、通訳・翻訳業務の能力証明、官公庁や民間企業の採用試験、そして生涯学習の到達目標等、様々な場面において活用されています。
出典:公益財団法人日本スペイン協会
ちなみに、世界で通用するスペイン語検定のDELEは1988年からスタートしました。
西検の歴史はDELEよりも長いんですね
スペイン語技能検定の概要
運営団体 | 公益財団法人日本スペイン協会 |
開始年 | 1973年 |
試験内容 | ・筆記問題 ・リスニング ・口述試験 |
検定数 | 1~6級 |
試験形式 | ・3~6級はマークシートのみ ・1、2級は口述試験が追加 |
合格基準 | 1級は8割ほど、その他の級は7割ほどが目安 |
対象 | 制限なし |
試験日 | 級によって2次試験あり おもに、夏季(6月・7月)と冬季(12月・1月)の年2回 |
申し込み期間 | ・夏季 おもに4~5月の間 ・冬季 おもに9~10月の間 |
試験会場 | ・1、2級のみ東京、名古屋、神戸、福岡 ・その他の級は全会場 |
合否の通知 | ・1、2級 1次試験は普通郵便で、2次試験は試験日から約2週間後に普通郵便 |
有効期限 | 無期限 |
スペイン語技能検定4級について
ここからは、スペイン語技能検定4級について深堀りしていきます。
出題範囲
スペイン語技能検定4級の出題範囲は以下の通りです
接続法がややこしい・・・
試験時間と配点
スペイン語技能検定4級は、5つの筆記課題と1つのリスニング問題があります。
試験時間は50分、配点は100点となります
出題傾向
スペイン語技能検定4級では、課題ごとに出題傾向が異なります。
以下のリンクからサンプル問題を確認できます
合格率
スペイン語技能検定4級の合格率は70%と言われています。
しっかり勉強すれば独学でも合格できる、と言えますね
合格に必要な勉強時間の目安
スペイン語技能検定4級に合格する勉強の目安は、自身の習熟度で変わります。
合格者やネットの意見を調べてみると以下のようになりました。
あくまで目安であるため、あまり気にしなくてもいいですね
スペイン語検定4級で求められるレベル
スペイン語技能検定4級は、DELEのB1に相当するとされています。
公益財団法人日本スペイン協会は以下のように公表しています。
つまり、スペイン語で困らない生活ができるレベルってことですね
スペイン語技能検定4級に合格するための勉強法
スペイン語検定技能検定4級に合格するためには、やみくもに対策すればいいわけではありません。
ここでは、合格した方の勉強法を紹介します。
すべての直説法の時制と接続法現在形を頭に叩き込む
まずは、スペイン語技能検定4級に出てくる動詞活用を押さえなければなりません。
5級までは直説法だけでよかったのですが、4級からは接続法現在形も登場します。
-ar | -er / -ir | |
Yo | -e | -a |
tú | -es | -as |
él / ella / usted | -e | -a |
nosotros | -emos | -amos |
vosotros | -éis | -áis |
ellos / ellas / ustedes | -en | -an |
接続法の規則活用は -ar と -er,-irの語尾が逆になります。
さらに、1人称と3人称が同じ変化をします。
また、語幹母音が変化するタイプは直説法と変わりません。
語彙を増やす
スペイン語技能検定4級に必要な語彙数は約1,500語です。
しかし、経験者の方の話を聞いてみると2,500語ともありました。
人によって誤差がありますが、この先もスペイン語関連の資格取得を考えると、語彙数は多い方がいいでしょう。
したがって、ここは2,000~2,500語を目安に語彙を叩き込みたいところですね。
スペイン語ネイティブの音声を聞く
リスニング力を上げるためには、本場のスペイン語を聞くことが1番です。
SNSや動画プラットフォームが充実している現在では、お金を払わなくても、いつでもスペイン語に触れる環境が整っています。
通勤や通学途中などでサクッと聞ける利便性の良さが嬉しい!
スペイン語ネイティブの方と話す
スペイン語技能検定4級では、質問応答だったり、絵や写真を見て状況説明をしたりする口述試験があります。
スペイン語の知識だけ詰め込みがちな日本人は多く、実際の生活で会話できないパターンをよく見かけます。
会話力を上げるためには、実践あるのみです。
カメラの前で話す方法もアリですね
過去問や問題集を反復する
スペイン語技能検定4級対策として、過去問や西検に特化したドリルをこなすことも効果的です。
これらは試験の傾向に沿って作られており、出題範囲や形式などの把握に役立ちます。
また、繰り返し取り組むことで、自身のスペイン語力の向上も期待できるでしょう。
反復が大事!
スペイン語検定4級対策におすすめのテキストは?
スペイン語技能検定4級に合格するためには、適切なテキストを使うことが効果的です。
ここでは、合格した方が使っていたテキストや、ネット上で評判が良かった教材を紹介します。
キクタン スペイン語 【初中級編】
キクタンスペイン語【初中級編】は、多くのスペイン語学習者に愛されている単語帳です。
【入門編】【初級編】と用意されていますが、スペイン語技能検定4級は【初中級編】が該当するレベルとなっています。
キクタンは、必須単語の学習だけでなく付録のCDで聞き取り練習もできるため、幅の広い使い方ができます。
また、4級に合格した方はキクタンを利用した方が多く、その実績が証明されている単語帳です。
極める!シリーズ
「極める」シリーズは、課のはじめに説明があり、それぞれ50問以上の問題に取り組めるドリルです。
現在、極めるシリーズは「基本文法」「接続法」「動詞」「語彙・表現」の4種類あり、自身の目的に合わせた使い方ができます。
スペイン語技能検定4級では「接続法」と「動詞」が有効です
「極めるシリーズ」の接続法ドリルは、願望や意思などの名詞節、譲歩や目的などの副詞節などを網羅しており1通りの接続法の文法を学ぶことができます。
動詞ドリルでは、接続法現在までの動詞活用をすべて把握でき、巻末には頻出動詞の活用表が記載されています。
慣用表現や成句を増やしたい方は「語彙・表現」を選んでも良いでしょう。
スペイン語文法ハンドブック
スペイン語文法ハンドブックは、スペイン語技能検定に出題される文法を学ぶことが可能です。
上記の「極めるシリーズ」で理解できなかったところを本書で埋めていきます。
1冊のドリルだけでは不十分な場合があるため、補助教材として用意すると万全です。
スペイン語検定対策4級問題集[改訂版]
スペイン語検定対策4級問題集[改訂版]は、その名の通り、スペイン語技能検定4級に特化した問題集です。
内容は、動詞活用や語彙、スペイン語の作文問題などが用意されており、スペイン語技能検定4級の出題形式や傾向を把握することに長けています。
また、付属CDによるリスニング問題にも挑戦でき、本番さながらの模擬試験として活用できる便利な1冊です。
そのため、本書の使い方としては、自身の弱点を発見したり総仕上げとして取り組むことが望ましいでしょう。
Preparacion al DELE B1. Libro/Claves
DELEも視野に入れている方に役立つ問題集です。
本書は、DELEB1レベルに特化したテキストで、スペイン語技能検定4級と同等の問題が出題されています。
本書には音声をダウンロードすることができ、リスニング問題対策にもピッタリの内容です。
スペイン語検定4級は独学でも合格できる!
この記事では、独学でスペイン語技能検定4級に合格する方法を紹介しました。
4級は接続法が出題されることもあり、スペイン語学習者の壁と呼ばれています。
しかし、語学学校に通わずとも独学で合格できることが証明されており、決して不可能ではありません。
能動的に動くことがキモ!
この記事が、これから4級に挑戦する方の参考になれば幸いです。
以上になります。